朝日(町)(山形県)(読み)あさひ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「朝日(町)(山形県)」の意味・わかりやすい解説

朝日(町)(山形県)
あさひ

山形県中央部、西村山郡にある町。1954年(昭和29)宮宿(みやじゅく)町と西五百川(にしいもがわ)、大谷(おおや)の2村が合併して成立。南西部一帯を朝日山地、東部を白鷹(しらたか)丘陵に囲まれ、その間を最上川(もがみがわ)が五百川峡谷を形成して北流する。国道287号が最上川に併走する。藩政時代は庄内(しょうない)松山藩左沢(あてらざわ)領として酒井氏の支配を受け、全国有数の青苧(あおそ)の特産地であった。明治以降は養蚕農家が多かったが、現在はリンゴ、ブドウなどの果樹栽培が盛んで、ワイン工場も立地し、過疎、出稼ぎ地域からの脱却を図っている。最上川本川唯一の上郷ダム(かみごうだむ)、国指定名勝大沼の浮島、江戸中期の大庄屋佐竹家住宅(国指定重要文化財)などがあり、西部の小朝日岳、大朝日岳は磐梯(ばんだい)朝日国立公園域。朝日山地への登山口。面積196.81平方キロメートル、人口6366(2020)。

中川 重]

『『朝日町史編集資料』1~31(1972~1994・朝日町)』『『朝日町史』上下(2007~2010・朝日町)』


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