有留村(読み)ありどめむら

日本歴史地名大系 「有留村」の解説

有留村
ありどめむら

[現在地名]向原町有留、広島市安佐北区白木しらき町有留

三篠みささ川の支流見坂みさか川上流域に位置し、東南は豊田郡(現賀茂郡)、東は保垣ほがき村、北は長田ながた村、西は高宮たかみや(現広島市)に接する。村域は谷沿いに長く、幅二町、長さ一里。「芸藩通志」に「東は田地の界にて余は山多し、川二流、澗水をうけ、村中を通ず、民産紙抄・浮業あり」とある。

古くは有富・在富とも記され、正平一五年(一三六〇)一一月三〇日付の毛利親衡譲状写(毛利家文書)には「あきのくに吉田庄としまの郷之内ありとミの村」とあり、この時この地の地頭職が毛利親衡から女房に「一期ハまこ大郎(直元)」に与えるという条件で譲られている。この譲状によって当時有留の地は吉田庄内で、豊島としま郷に含まれていたことが知られるが、永享二年(一四三〇)二月一〇日付の毛利浄済自筆譲状写(同文書)では「吉田庄地頭職并内部庄豊島郷、竹原、麻原、坂郷、有富郷、入江保之事」、宝徳三年(一四五一)八月二八日付の毛利熙元譲状写(同文書)では吉田庄とは別に豊島村・在富保が記されるから、古くは豊島郷の別保とされていた地であろう。

有留村
ありどめむら

[現在地名]安佐北区白木しらき町有留、高田郡向原むかいはら町有留

有留村(高田郡)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

発見学習

発見という行為の習得を目指す学習。または,発見という行為を通じて学習内容を習得することを目指す学習。発見学習への着想は多くの教育理論に認められるが,一般には,ジェローム・S.ブルーナーが『教育の過程』...

発見学習の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android