最上義光(もがみよしあき)(読み)もがみよしあき

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

最上義光(もがみよしあき)
もがみよしあき
(1546―1614)

安土(あづち)桃山時代の武将。出羽(でわ)国の大名。父は義守(よしもり)。将軍足利義輝(あしかがよしてる)の偏諱(へんき)を得て義光と名のった。1570年(元亀1)襲封。山形城(山形市)を本拠に、弟義時(よしとき)、一門天童頼久(てんどうよりひさ)はじめ一族のほとんどを討ち、白鳥氏や寒河江(さがえ)氏を討滅して勢威を張り、庄内(しょうない)地方に進出して武藤(むとう)(大泉)氏を倒し、越後(えちご)の本庄繁長(ほんじょうしげなが)と抗争した。伊達(だて)氏の脅威を払わんと、義弟伊達輝宗(てるむね)や甥(おい)の伊達政宗(まさむね)とも対立抗争を繰り返した。関ヶ原の戦いでは去就に迷ったが、ついに徳川家康方につき、上杉部将直江兼続(なおえかねつぐ)と激戦した。戦後庄内三郡のほか由利(ゆり)郡の領有も確認されて57万石の大大名となり、従(じゅ)四位上左近衛権少将(さこのえごんのしょうしょう)兼出羽守(かみ)に昇進した。

[誉田慶恩]

『誉田慶恩著『最上義光』(1967・人物往来社)』

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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