暗昧・闇昧（読み）あんまい

精選版 日本国語大辞典

あん‐まい【暗昧・闇昧】

〘名〙 (形動) (「昧」は暗い意)

① 光がささず、暗いこと。また、そのさま。

※三体詩素隠抄（1622）一「雨のくらきが如くに暗昧になったとぞ」

② 暗く明らかでないこと。物事に暗くおろかなこと。また、そのさま。暗愚。

※詩序集（1133頃）月出先照山詩序〈藤原明衡〉「西羽景斜、還恥_二暗昧(アンマイ)於愚谷之霧_一」

※十善法語（1775）二「識別あるものすくなく暗昧なるものおほければ」 〔国語‐鄭語・一六〕

③ 真偽などがはっきりしないこと。また、そのさま。あいまい。

※西洋事情（1866‐70）〈福沢諭吉〉二「盖し当時の事跡は尽く暗昧に属し」 〔論衡‐謝短〕

出典　精選版 日本国語大辞典