早池峰国定公園
はやちねこくていこうえん
岩手県北部、早池峰山を中心とする国定公園。1982年(昭和57)の指定。面積54.63平方キロメートル。早池峰山は北上(きたかみ)高地の最高峰で、西方の中岳(なかだけ)、鶏頭(けいとう)山、毛無森(けなしもり)、東方の早池峰剣ヶ峰(けんがみね)などと早池峰連峰を構成する。南部には東流する薬師川、西流する岳(たけ)川に侵食された谷を隔てて薬師岳、小白森(こしろもり)、白森山からなる薬師岳連峰が連なる。早池峰連峰は蛇紋岩からなるが、薬師岳連峰は花崗(かこう)岩からなり、なだらかな山容である。植物が豊富なことで知られ、早池峰高山植物帯は特別天然記念物に指定されている。ツキノワグマ、カモシカ、鳥類のカヤクグリ・ルリビタキなどが生息する。
早池峰山南西部に発する岳川に笛貫(ふえぬき)の滝、七折(ななおり)の滝、南部に発する猿ヶ石川に又一(またいち)の滝がみられる。
[金野靜一]
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早池峰国定公園
はやちねこくていこうえん
岩手県中部,早池峰山(1917m)を中心とする国定公園。西に中岳(1679m),鶏頭山(1445m),東に早池峰剣ヶ峰(1827m),高桧山(たかびやま。1167m),南に薬師岳(1645m)を含む。面積 54.63km2,1982年指定。遠野市,花巻市,宮古市にまたがる。岩場や岩石地帯が多く,ハヤチネウスユキソウ,ヒメコザクラ,ナンブトラノオなど高山植物の種類が豊富。早池峰山の高山植物帯は国の特別天然記念物,自然環境保全地域に指定されている。早池峰山麓の岳集落(花巻市大迫)に早池峰神社,山頂にその奥宮があり,ここに伝わる早池峰神楽は国の重要無形民俗文化財で,2009年に世界無形遺産に登録された。
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はやちね‐こくていこうえん ‥コクテイコウヱン【早池峰国定公園】
岩手県中央部にある国定公園。早池峰連峰と薬師岳連峰の山岳地帯を中心とし、遠野市・大迫
(おおはさま)町・
川井村にまたがる。早池峰高山植物帯(特別天然記念物)があり、ツキノワグマ、カモシカが生息する。昭和五七年(
一九八二)指定。
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デジタル大辞泉
「早池峰国定公園」の意味・読み・例文・類語
はやちね‐こくていこうえん〔‐コクテイコウヱン〕【早池峰国定公園】
岩手県中部、早池峰山を中心に中岳・鶏頭山や薬師岳などからなる山岳国定公園。植物が豊富。
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