日向筋(読み)ひゆうがすじ

日本歴史地名大系 「日向筋」の解説

日向筋
ひゆうがすじ

近世の鹿児島城下を発し、加治木かじき郷・福山ふくやま郷などを経て日向国に至る街道。高岡たかおか筋として公用書状送達の七筋の一であった。日向国側からは薩摩街道・鹿児島街道などと称された。現国道一〇号にほぼ相当し、鹿児島城下加治木郷間は大口筋と重複する。「列朝制度」は経路を鹿児島―加治木―福山―高城たかじよう(現宮崎県高城町)とし、里数は「高岡高鍋境迄道程廿六七里程」とする。現鹿児島市平之ひらの町にある明治二五年(一八九二)の道路開鑿記念碑にみえる国道一八号は鹿児島から重富しげとみ(現姶良町)、加治木、浜之市はまのいち(現隼人町)敷根しきね(現国分市)を経て宮崎県境に至り、里程一六里三一町余。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報