新石器文化

山川 日本史小辞典 改訂新版 「新石器文化」の解説

新石器文化
しんせっきぶんか

旧石器時代に続く石器時代の最後の段階の文化。J.ラボックが新石器時代を設定したときは,磨製石器を使用し,金以外の金属を知らない時代とした。しかし研究の進展とともに定義も変化し,土器の使用が加えられ,ヨーロッパでは食料生産が新石器文化の重要な要素とされている。しかしこれらの事象はすべて同時におこったのではなく,オリエントでは食料生産は早かったが,土器の出現はそれよりも遅い。逆に日本では,土器は早くから作られた。縄文文化は長期間にわたって狩猟採集経済の段階にあり,ついに本格的な食料生産を行ったとは思われないが,文化階梯としては新石器文化に入れるべきであろう。

出典 山川出版社「山川 日本史小辞典 改訂新版」山川 日本史小辞典 改訂新版について 情報

今日のキーワード

排外主義

外国人や外国の思想・文物・生活様式などを嫌ってしりぞけようとする考え方や立場。[類語]排他的・閉鎖的・人種主義・レイシズム・自己中・排斥・不寛容・村八分・擯斥ひんせき・疎外・爪弾き・指弾・排撃・仲間外...

排外主義の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android