要素
要素とは、HTMLで文書のタイトルや段落、XMLでデータの行(レコード)や列(カラム)など、コンピューターに解釈させたい部分のことである。人間は改行や空行、文意などから、文書のどの部分がタイトルでどの文が段落なのかを判断できる。しかし、コンピューターにはどの部分が何の要素なのか解釈できないので、タグを付けて要素の範囲や意味を表す。つまり、タグによって要素を作るのではなく、人間にとって自明の要素を、コンピューターに解釈させるためにタグを付ける。たとえば多くのDOM実装では、HTML文書のhead要素とbody要素は、たとえheadタグ、bodyタグが文書に存在しなくてもインターフェイスを通じてアクセスできる。HTML文書であれば、たとえタグが存在しなくても、空のhead要素とbody要素が存在すると考えるからだ。開始タグと終了タグHTMLやXMLでは、開始タグと終了タグで文字列を囲んで要素を表す。ただし、画像をWebブラウザーに表示させるHTMLのimg要素を「」と記述するように、要素によっては終了タグが不要の場合もある。
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よう‐そ エウ‥【要素】
〘名〙
①
事物または事物の
特性が成立したり、その
効力を発揮したりするのに欠くことのできない
成分・条件。〔
哲学字彙(1881)〕
※
暗夜行路(1921‐37)〈
志賀直哉〉一「立派と云ふ中には大きさ、或ひは豊さと云ふ要素もなければならぬと彼は思ってゐる」
② 法律行為の内容の重要な部分で、意思表示をする者にとって、特に重要な意味をもつところ。たとえば、売買契約では、ふつう目的物の種類や
性質、代金額などが要素となる。
※
民法(明治二九年)(1896)九五条「意思表示は法律行為の要素に
錯誤ありたるときは無効とす」
③
数学で、集合や
行列などを構成する個々のもの。元。
[
補注](①について) 明治初中期には
類義語として「
元素」「原素」も使われ、
坪内逍遙の「
当世書生気質‐七」には、「自惚
(うぬぼれ)の原素
(ゲンソ)が多いだけに」のように「原素」を用いている例と、「要素」を用いている例の両方がみえる。
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デジタル大辞泉
「要素」の意味・読み・例文・類語
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普及版 字通
「要素」の読み・字形・画数・意味
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世界大百科事典内の要素の言及
【元】より
…ある集合を作っているおのおののものを,その集合の元,または要素という。例えば,実数全部の集合Rについては,各実数がその元(要素)であり,自然数全体の集合Nについては,1,2,3,……がその元である。…
【集合】より
…数学で記述を整理し明確化するために,19世紀後半に導入された概念。素朴には,〈思考の対象として明確な意味をもつもので指定した範囲内にあるものを集めたものを集合といい,その集められたものをその集合の元または要素という〉といえばよいが,多少の補足が必要である。 まず,われわれは物を区別したり,まとめたり,ときに応じて適宜処理している。…
※「要素」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について | 情報