断切・裁切(読み)たちきる

精選版 日本国語大辞典 「断切・裁切」の意味・読み・例文・類語

たち‐き・る【断切・裁切】

〘他ラ五(四)〙
刃物などで切りはなす。
※宇津保(970‐999頃)忠こそ「綾錦をたちきりて、見給はむ草木まで着せ飾らむ」
② 一続きになっているものを分けて別々にする。分断する。また、さえぎり止める。遮断する。
※松井本太平記(14C後)二七「八千余騎にて、西南小路を立切て」
※近世紀聞(1875‐81)〈染崎延房〉六「港平磯の敵兵等が帰路を絶切(タチキ)機会あるよし」
関係をたつ。つながりをなくする。
※或る女(1919)〈有島武郎〉前「過去未来とを断(タ)ち切った現在刹那の」
蓼喰ふ虫(1928‐29)〈谷崎潤一郎〉八「過去のきづなを断ち切るだけのことではないか」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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