斑足太子(読み)はんぞくたいし

精選版 日本国語大辞典 「斑足太子」の意味・読み・例文・類語

はんぞく‐たいし【斑足太子】

釈迦本生譚(ほんしょうたん)中に説かれる人物。その父が王山を巡っていて牝獅子に出会い、この牝獅子と交わり生まれたという太子。その足に斑点があったところからの名。太子は王位を継いだ後、邪教を信じて、神をまつるために千王の頭を得ようと誓い、九百九十九王までを得て一人を欠いていたが、その後に、捕えた普明王によって解悟し、出家して無生法忍を得たという。日本に渡来した妖狐玉藻前はその塚の神だという。斑足王
太平記(14C後)三六「斑足太子(ハンゾクたいし)の一千の王を害せしも」

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