斎藤町(読み)さいとうまち

日本歴史地名大系 「斎藤町」の解説

斎藤町
さいとうまち

[現在地名]西区江戸堀えどぼり一丁目

ふな町の南にある。東西に延びる両側町で、東は西横堀にしよこぼり川に面して斎藤町橋に通ずる。明暦元年(一六五五)の大坂三郷町絵図では東部が船町の南半分になっているが、元禄年間(一六八八―一七〇四)の大坂三郷町絵図以降は東部も当町となっている。大坂三郷北組に属し、同一三年の三郷水帳寄帳では屋敷数三七・役数四二役で、うち年寄分・会所分各一役が無役。年寄は臼屋市郎兵衛。文化三年(一八〇六)から弘化三年(一八四六)にかけての世相を克明に記した「浮世有様」の著者は、姓名未詳ながら当町に住む医者であることが知られている。

斎藤町
さいとうちよう

下京区西石垣通四条下ル

ほぼ南北に通る西石垣さいせき通に面する町で、町の東側をかも川が、西側を高瀬たかせ川が流れる。

平安京の京域外で、崇親すうしん院領となっていた。

寛文九年(一六六九)から同一〇年にかけて鴨川筋の新堤の築造が行われたが、その際石垣を築き堤としたゆえに西石垣の名がある。鴨川東は東石垣とよぶ。当町が町地として開発されたのはこの新堤の築造後である。寛文一二年(一六七二)洛中洛外大図に「さいとうの丁」とあるが、宝暦一二年(一七六二)刊「京町鑑」には「此町東石垣町に対して俗に西石垣町といふ」とあり、公式には「斎藤町」であったが、「西石垣町」と俗称されていたようである。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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