敷板(読み)シキイタ

デジタル大辞泉 「敷板」の意味・読み・例文・類語

しき‐いた【敷(き)板】

物の下に敷く板。底板。
建物根太ねだの上に張る板。床板
茶の湯で、風炉の下敷きにする板。
牛車ぎっしゃ乗降用の踏み板。
「車をうちかへさんとして、―も牛の角にあたりて破れにけり」〈著聞集・二〇〉

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精選版 日本国語大辞典 「敷板」の意味・読み・例文・類語

しき‐いた【敷板】

〘名〙
① 物の下に敷く板。底板。
② 建物の根太板(ねだいた)・床板(ゆかいた)・踏み板などをいう。
書紀(720)神武即位前戊午年六月(北野本室町時代訓)「倒(さかしま)に、庫の底板(シキイタ)に立てり」
※浮世草子・けいせい伝受紙子(1710)五「寝間とおぼしき所を、天井敷板(シキイタ)迄をはづして見れ共」
③ 茶の湯で、風炉の下に敷く板をいう。荒目板、真塗敷板、鉋目霞板などがある。
牛車(ぎっしゃ)の乗降の踏み板をいう。
古今著聞集(1254)二〇「車をうちかへさんとして、敷板も牛の角にあたりてやぶれにけり」
⑤ 長方形箱型のまぐさ桶。また、馬小屋の床にわたす横木。転じて、馬小屋をいう。〔十巻本和名抄(934頃)〕
※和泉往来(平安末)「車の前に牛を飼ゐ櫪(シキイタ)の上に馬を摩で、除目の春の朝には蒼天眼に隣(ちか)し」

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