故障の木解析(読み)コショウノキカイセキ

デジタル大辞泉 「故障の木解析」の意味・読み・例文・類語

こしょうのき‐かいせき〔コシヤウのき‐〕【故障の木解析】

事故故障を系統的・論理的に分析する手法の一。もっとも望ましくない最上位事象を定義し、この事象の要因となる中間事象を系統的に重複なく列挙する。次に、中間事象を、さらにこれ以上展開できない基本事象まで分割・列挙し、論理記号などを用いて図式化する。それぞれの事象の発生確率から最上位の発生確率を求めたり、事故や故障に至る経緯を推測したりするのに用いる。フォールトツリー解析フォールトの木解析。FTAfault tree analysis)。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の故障の木解析の言及

【安全性】より

…信頼性解析ですでにFMEAが実施されていれば,安全性の見地から致命度の再評価を行い,安全性上必要な解析を追加した場合は〈故障ハザード解析〉といわれる。
[故障の木解析――フォールトツリーアナリシスfault tree analysis(略称FTA)]
 FTAは,その発生が好ましくない事象(出力)を頂点に取り上げ,木の枝のようにしだいに源泉の方に図式に展開して,その発生源(入力)およびその発生経路を解析する方法で,すべての入力の発生確率が定量的に推定できる事象(基本事象という)まで分解できると定量的に出力を推定することができる。
[事象の木解析――イベントツリーアナリシスevent tree analysis(略称ETA)]
 ETAは,FTAとは逆に構成要素に故障(入力)が発生したとして,時間の経過をたどり,どんな事象(出力)に発展するかを解析する図式解法で,各事象の発生確率が推定できると定量的な解析もできる。…

※「故障の木解析」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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