精選版 日本国語大辞典 「事故」の意味・読み・例文・類語
じ‐こ【事故】
〘名〙
① 事柄の起こった理由。事のゆえ。わけがら。子細。
※令義解(718)賦役「凡丁匠赴レ役。有二事故一不レ到闕レ功者。〈謂。身及親病之類也〉」
※花柳春話(1878‐79)〈織田純一郎訳〉一三「止むを得さるの事故(ジコ)ありて外出す」 〔韓愈‐上張僕射書〕
② 悪い出来事。特に、人の意図によらずに起こった、正常な活動が損なわれるような事態。事件。アクシデント。故障。
※続日本紀‐養老五年(721)二月甲午「詔曰、世諺云、歳在レ申年、常有二事故一」
※西国立志編(1870‐71)〈中村正直訳〉一〇「一旦事故(〈注〉フイノコト)あれば、忽ち赤貧となるもの、甚だ多し」 〔周礼‐秋官〕
こと‐ゆえ ‥ゆゑ【事故】
〘名〙
※百座法談(1110)三月二四日「もろもろの鬼神他方にはらひしりそけられて王躰(たまのすがた)つつがおはしまさず男官女識ことゆへ候らはじとなむおぼえ候」
② (形式名詞化した用法) 単にあることの理由をあらわす。…であるため。
※源氏(1001‐14頃)若紫「何か、浅う思ひ給へむ事ゆへ、かうすきずきしきさまを見えたてまつらむ」
じこ・る【事故】
〘自ラ五(四)〙 (「じこ(事故)」の動詞化) 事故、特に車の事故を起こす。
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