掴取(読み)つかみどり

精選版 日本国語大辞典 「掴取」の意味・読み・例文・類語

つかみ‐どり【掴取】

〘名〙
① 手で、つかんだものをとること。一度につかめただけのものを取ること。また、無造作ににぎりとること。
※俳諧・小町踊(1665)冬「数々にあはする鷹やつかみ鳥」
② 手あたり次第にとること。むさぼりとること。
浮世草子好色一代男(1682)八「是より女護の嶋にわたりて、抓(ツカミ)どりの女を見せん」
③ (②から転じて) 骨を折らないで、大きな利益をあげること。ぼろもうけをすること。
※俳諧・西鶴大矢数(1681)第二八「今度山金のつるを見付たり 抓取して極楽浄土

つかみ‐と・る【掴取】

〘他ラ五(四)〙
① つかんで取る。手で勢いよくにぎり取る。また、無造作ににぎりとる。
※百座法談(1110)三月二四日「わがももししを、このさるの子のおほきさにつかみとりて」
仮名草子伊曾保物語(1639頃)上「かの守護ゆびがねをつかみとりて」
② 手に入れる。自分のものとする。「勝利をつかみとる」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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