掛縄（読み）カケナワ

デジタル大辞泉

かけ‐なわ〔‐なは〕【掛（け）縄】

１ 馬の口につける縄。〈和名抄〉
２ 鳴子なるこを引き鳴らす縄。
「時しあれば田子の―永き日もなほいとなくや早苗取るらん」〈夫木・七〉
３ つるべを引き上げる縄。つるべなわ。
「つるべの―繰り返し」〈謡・檜垣〉
４ 罪人や物を縛る縄。
「唐櫃からうとの―をはらりはらりと切りほどき」〈浄・世継曽我〉

出典　小学館

精選版 日本国語大辞典

かけ‐なわ ‥なは【掛縄】

〘名〙

① 馬の口につける縄。

※十巻本和名抄（934頃）五「羂索 弁色立成云〈加介奈波 上音古県反〉取馬縄也」

② つるべをつるした縄。つるべなわ。

※謡曲・檜垣（1430頃）「つるべの掛け縄、繰り返し」

③ 鳴子(なるこ)をひきならす縄。

※新撰六帖（1244頃）一「時しあれば田子のかけなは永き日もなほいとなくやさなへとるらん〈藤原知家〉」

④ 罪人や物などを縛った縄。

※幸若・烏帽子折（室町末‐近世初）「よねのたはらをなげいだす。小六〈略〉腰のかたなをひんぬいて、かけなははらりと切て捨」

⑤ 輿(こし)に取りつけた、二本の竹に結ぶ縄。〔日葡辞書（1603‐04）〕

⑥ 鳥を捕えるために用いる、鳥もちをつけた綱。〔改正増補和英語林集成（1886）〕

出典　精選版 日本国語大辞典

普及版 字通

【掛縄】かいじよう

縄をかける。

字通「掛」の項目を見る。

出典　平凡社「普及版 字通」