(読み)サテ

デジタル大辞泉 「扨」の意味・読み・例文・類語

さ‐て

《副詞「さ」+接続助詞「て」から》
[接](「扨」「扠」「偖」とも書く。「扨」は国字
一つの話が終わって、新しい話題に移るときに用いる。ところで。一方。「さて、話は変わって」
前述事柄を受けて、あとに続けるときに用いる。そうして。それから。「自分の席に着き、さて仕事にかかろうとすると」
前述の事柄に反するような事実を述べるときに用いる。しかし。ところが。「口で言うのは簡単だが、さて実行に移すとなるとなかなか難しい」
[感]
次の行動に移るとき、自問したり相手に呼びかけたりする語。さあ。まあ。「さて、どうしたものだろう」「さて、そろそろ出かけようか」
深く感心する気持ちを表す語。はてさて。なんとまあ。「さておうらやましいことで」
文末に置いて、自分の発言内容を確認したり強調したりする語。まあ。
「そなたが待たば愚僧も待たうは―」〈虎寛狂・宗論
[副]
前に述べた事柄を認容・放置するさま。そういう状態で。そのままに。
「見そめつる契りばかりを捨てがたく思ひ…、―たもたるる女のためも」〈帚木
(「さての」の形で)そのほかの。それ以外の。
「―の日を思ひたれば、また南ふたがりにけり」〈かげろふ・下〉
[類語]さてこそそれでこそそれでそこでところで時にそれはさておきそれはそれとしてそれはそうと

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