さてこそ

精選版 日本国語大辞典 「さてこそ」の意味・読み・例文・類語

さて‐こそ

[1] 〘連語
[一] 副詞的に用いる。
① 副詞「さて①」を強めたいい方。そのような状態でこそ。そのようにして始めて。
※竹取(9C末‐10C初)「そこらの燕、子産まざらむやは。さてこそ取らしめ給はめ」
② 副詞「さて②」を強めたいい方。しかじかの状態でまあ。
源氏(1001‐14頃)夢の浮橋「さてこそあなれとほの聞きて」
[二] 接続詞的に用いる。接続詞「さて②」を強めたいい方。そうしてこそ。だからこそ。
平家(13C前)四「のぼるべきたよりなき身は木のもとにしゐを拾ひて世をわたるかな さてこそ三位はしたりけり」
[2] 〘感動予感が適中したことへの驚きを表わす。やっぱり。これは大変。〔日葡辞書(1603‐04)〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「さてこそ」の意味・読み・例文・類語

さて‐こそ

[副]
前述事柄を受けて、それを強調する語。それでこそ。そうしてはじめて。「難事を解決して、さてこそ大政治家といえる」
まさしく思った通り。果たして。やっぱり。「さてこそ事故が起きたか」
[類語]それでこそそれでそこでさてところで時にそれはさておきそれはそれとしてそれはそうと

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

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