扇河岸(読み)おうぎがし

日本歴史地名大系 「扇河岸」の解説

扇河岸
おうぎがし

[現在地名]川越市扇河岸

新河岸川不老としとらず川右岸低地の小村。東は新河岸川を隔てて南田島みなみたじま村。すな村のまる池のほとりに天和三年(一六八三)川越藩主松平信輝が河岸場を取立てたことによって成立した村で(扇河岸記)幕末まで川越藩領。元禄郷帳に村名がみえ、高一四石余。元禄一五年(一七〇二)の河越御領分明細記では高一四石余・外高七斗余。「武蔵志」では砂村内の字地と記しており、後年まで砂村とかかわりが深い。検地は寛文二年(一六六二)・貞享二年(一六八五)・元禄六年(一六九三)に実施された(風土記稿)。秋元家時代郷帳では高一四石余・前々検地出高七斗余、反別畑三町五反余。「風土記稿」によれば、不老川には対岸大仙波おおせんば村へ至る扇ノ橋が架かる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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