せんば

精選版 日本国語大辞典 「せんば」の意味・読み・例文・類語

せん‐ば

〘名〙 「せんばん(煎盤)」の変化した語。〔物類称呼(1775)〕

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世界大百科事典(旧版)内のせんばの言及

【キジ(雉)】より

…鷹の鳥は食べ方にも決まりがつくられ,《今川大双紙》以下7~8種の故実書,料理書が〈鷹の鳥喰様(くいよう)〉といった記事を載せ,なかにはその際の主客の挨拶のしかたまで書いたものもある。 江戸時代初期に著された《料理物語》には,キジの料理として,青がち,山かげ,ひしお煎(いり),なます,刺身,せんば,こくしょう,はふし酒,つかみ酒,丸焼き,串焼きをあげている。青がちは腸をたたいてみそを加え,なべを火にかけていりつけたところをだしでのばし,肉を入れて塩で調味する汁,山かげとひしお煎はともにみそじたての汁であるが,みそのかげんをかえたものであった。…

【船場汁】より

…〈せんば〉または〈せんば煮〉などともいわれ,野菜と塩魚を汁たっぷりに煮たもの。代表的な材料がダイコンと塩サバで,晩秋から冬へかけての上方の典型的な番菜(ばんさい)(惣菜(そうざい))とされた。…

【ツル(鶴)】より

…《毛吹草》(1638)には松前の名産として塩鶴の名が記されている。料理としては〈汁,せんば,酒浸(さかびて),其他色々〉と《料理物語》(1643)に見える。〈せんば〉は煎酒(いりざけ)と塩などで炒煮(いりに)にしたもの,酒浸は酒にだしと塩を加えて煮立て,それに刺身を浸しておくものであるが,すべて鶴を使った料理には,印(しるし)として〈筋(すじ)〉を上置にした。…

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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」