扇ノ井(読み)おうぎのい

日本歴史地名大系 「扇ノ井」の解説

扇ノ井
おうぎのい

[現在地名]鎌倉扇ガ谷二丁目

浄光明じようこうみよう寺の近く、個人の邸内にある。鎌倉十井の一つ。鎌倉七水(扇ノ井・鉄ノ井・部屋ノ井・醒ノ井・六角ノ井・星ノ井と、異説があり、他に亀井か閼伽井が数えられる)の一つともいう。

「金兼藁」に「井の状扇に似る」とあり、「風土記稿」にも岩穴中より湧出の清水がその岩を扇の形に穿ったためにこの名となると記すように、井戸の底まで扇を開いた状態に掘抜かれているのが珍しい。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

デジタル大辞泉プラス 「扇ノ井」の解説

扇ノ井

神奈川県、鎌倉の観光名所として知られる10の井戸「鎌倉十井(じっせい)」のひとつ扇ヶ谷(やつ)に位置し、その地名由来とも言われる。静御前舞扇を納めたとの伝説がある。個人宅内にあり非公開

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