戯心(読み)たわぶれごころ

精選版 日本国語大辞典 「戯心」の意味・読み・例文・類語

たわぶれ‐ごころ たはぶれ‥【戯心】

〘名〙 たわむれの心。ふざけた気分。本気でない心。ざれごころ。たわむれごころ。
※宇津保(970‐999頃)内侍督「走り書いたる手の、薄様に書きたる、懐よりすでに見えつるを〈略〉たはぶれごころに乞ひつれど、笑ひて出ださずなりぬ」

たわむれ‐ごころ たはむれ‥【戯心】

禽獣(1933)〈川端康成〉「千花子は本気であったか、戯(タハム)れ心であったかは分らぬ」

たわれ‐ごころ たはれ‥【戯心】

〘名〙 たわむれのこころ。あそびごころ。たわぶれごころ。
※尊経閣本重家集(1004頃)「世の中にあるにもあらずなりしよりたはれごころもうせはてにしを」

ざれ‐ごころ【戯心】

〘名〙 たわむれの気持。あだめいた心。風流心。しゃれけ。
源氏(1001‐14頃)乙女「いかにうつくしき君の御され心なり」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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