成君村(読み)なりぎみむら

日本歴史地名大系 「成君村」の解説

成君村
なりぎみむら

[現在地名]矢部町成君

緑川を境に東から南にかけて木原谷きはらだに(現清和村)すげ村、北は大矢おおや川を挟んで河内かわうち村がある。村の北方字勝負しようぶ(正部・菖蒲)を日向往還が通る。応仁(一四六七―六九)頃とされる男成宮社頭注文(男成文書)に「成きミ」とあり、「ふゆあつき一斗六升、あわのこめ一斗六升、なつこむき一斗六升」を祭礼に際し供しており、天文一二年(一五四三)の土貢済物注文写(同文書)にも麦を夏は一斗六升、冬は三斗六升納めるとみえる。村名の由来については、阿蘇大明神が巡狩のとき茅屋に住む異形の老人に会い、「此の地の君と成りて人々を教化せよ」といったことによるとの伝承がある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

発見学習

発見という行為の習得を目指す学習。または,発見という行為を通じて学習内容を習得することを目指す学習。発見学習への着想は多くの教育理論に認められるが,一般には,ジェローム・S.ブルーナーが『教育の過程』...

発見学習の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android