慙愧・慚愧(読み)ざんき

精選版 日本国語大辞典 「慙愧・慚愧」の意味・読み・例文・類語

ざん‐き【慙愧・慚愧】

〘名〙 (古くは「ざんぎ」。元は仏語で、「慙」はみずからはじること。「愧」は人に向かってこれをあらわすこと)
① いろいろと自分のことを反省して心からはずかしく思うこと。恥じ入ること。また、恐縮すること。
霊異記(810‐824)中「冀はくは慚愧无き者も、斯の録を覧(み)て、心を改め善を行はむことを」
読本椿説弓張月(1807‐11)拾遺「鶴も暁(さと)りてふかく慙愧(ザンギ)し、感涙坐(すずろ)に袖を濡らして」 〔漢書‐貢禹伝〕 〔南本涅槃経‐一七〕
② 悪口を言うこと。
平家(13C前)一一「『さこそ世をわづらふといひながら無下になさけなかりける物かな』とぞみな人慚愧しける」

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