精選版 日本国語大辞典 「惨憺・惨澹」の意味・読み・例文・類語
さん‐たん【惨憺・惨澹】
〘名〙 (形動タリ)
① なげかわしく悲しいこと。また、そのさま。いたましくあわれなこと。また、そのさま。
② さまざまに心を悩ますこと。また、そのさま。心をくだいて思慮するさま。「苦心惨憺」
※六如庵詩鈔‐二編(1797)三・寄題波響楼「裁レ賦既非二玄虚筆一、才短惨憺苦二冥捜一」 〔杜甫‐丹青引贈曹将軍覇詩〕
③ あたりがうす暗くなって、気味が悪く恐ろしい感じのするさま。
※明衡往来(11C中か)中末「詩人五六輩臨二水檻一而吟詠、峡雲惨憺想二像巴州一」 〔白居易‐渭邨退居寄礼部崔侍郎翰林銭舎人詩〕
[補注]「海に生くる人々〈葉山嘉樹〉二六」の「形容するのが惨憺な位に醜い女であった」のように「ナリ活用」と見られる例もある。
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