精選版 日本国語大辞典 「気味」の意味・読み・例文・類語
き‐み【気味】
〘名〙
② おもむき。けはい。風味。また、特に、深くてよい趣や味わい。きび。
※徒然草(1331頃)一七四「人事おほかる中に、道をたのしぶより気味ふかきはなし。これ実の大事なり」
※俳諧・三冊子(1702)赤双紙「酒にはげたる頭成らん 双六の目を覗出る日ぐれ方 気味(キミ)の句也。終日、双六に長ずる情以て、酒にはげぬべき人の気味を付たる也」 〔白居易‐寒食江畔詩〕
※歌舞伎・傾城壬生大念仏(1702)上「小判一万両、おお、よいきみよいきみ」
※二人女房(1891‐92)〈尾崎紅葉〉上「何か可厭(いや)な事のあるのを裹(つつ)むのではあるまいかと気味(キミ)を悪がって」
④ いくらかその傾向にあること。また、その傾向。かたむき。きび。
※志都の岩屋講本(1811)上「薬の病にきく処は呪禁(まじなひ)の気味が有る故」
き‐び【気味】
〘名〙 (「きみ(気味)」の漢音よみとも、「きみ(気味)」の変化した語ともいう)
① 物のにおいと味。きみ。
※俳諧・毛吹草(1638)六「よききびにかひしうつらの高音哉〈肥前衆〉」
③ 心持。気持。気分。きみ。
※虎明本狂言・萩大名(室町末‐近世初)「一口くふてみたひきびか有よ」
④ いくらかその傾向にあること。また、その傾向。きみ。
ぎ‐み【気味】
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