惣爪村(読み)そうづめむら

日本歴史地名大系 「惣爪村」の解説

惣爪村
そうづめむら

[現在地名]岡山市惣爪

加茂かも村の南に位置する。山陽道が東西に走る。「備中誌」に「永仁の頃迄は入海船渡しと見ゆ、平家物語に有木の前迄は潮の打寄せしにや、備前の国へ漕出しなとゝ見ゆ」とあり、鎌倉末頃はまだ海が入込んでいたと推定される。その後新田開発され、そのとき「此地も惣て埋しといふより惣爪とは名付けたるよしいへり」と地名の由来を述べている。

慶長五年(一六〇〇)より庭瀬藩戸川氏領と推定される。「岡山県農業土木史」は撫川なつかわ村の内に含まれていると推定している。寛永備中国絵図・正保郷帳では高七二一石、同領。延宝七年(一六七九)庭瀬藩戸川氏が断絶、天和―元禄初期の国絵図(池田家文庫)では幕府領

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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