息籠(読み)いきごみ

精選版 日本国語大辞典 「息籠」の意味・読み・例文・類語

いき‐ごみ【息籠】

〘名〙
① 声を出したり楽器を吹いたりするために肺の中に息を十分ためること。いきごめ。
八帖花伝書(1573‐92)四「いきごみにより、やごゑにたよりあるもの也」
② 息をつめて静かにすること。息を殺すこと。
※怪化百物語(1875)〈高畠藍泉〉上「如何なる怪(もの)あらはれて、如何なる説(こと)を吐(いふ)やらんと、皆息籠(イキゴミ)して聞ゐたり」

いき‐ごも・る【息籠】

〘自ラ四〙 息がこもる。空気が替わらなくて苦しくなる。
御伽草子・猫の草紙(江戸初)「一日二日のことにもあらず中にばかりもいきごもりて、居られ申さず」

いき‐ごめ【息籠】

〘名〙 =いきごみ(息籠)①〔歌儛品目(1818‐22頃)〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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