思茅(読み)しぼう

日本大百科全書(ニッポニカ) 「思茅」の意味・わかりやすい解説

思茅
しぼう / スーマオ

中国、雲南(うんなん)省南部の普洱(ふじ)市にある市轄区。同市の政府所在地である。常住人口30万6400(2012)。漢代の哀牢(あいろう)の地で、元代には思公、明(みん)代には思毛ともよばれた。古くから雲南省南部の行政の中心地で、1993年市制施行。2003年思茅地級市(2007年普洱市と市名変更)の成立に伴いその一区となった。

 普洱(ふじ)茶(プーアル茶)として知られる茶、キクラゲおよび田七(でんしち)(サンシチニンジン)などの漢方薬材の集散地として開けた。またワニス松脂(まつやに)、クルミなどの林産物もあり、マンゴーなど熱帯果実の生産やコーヒー、タバコの栽培も盛ん。塩の産地でもある。省都昆明(こんめい)との間には道路のほか定期航空路も開かれており、シーサンパンナ・タイ族自治州の門戸の役割も果たしている。現在の市街は昆明から景洪(けいこう)に通じる道路に沿い、旧市街は裏町となっている。

[青木千枝子・河野通博・編集部 2017年2月16日]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「思茅」の意味・わかりやすい解説

思茅
しぼう

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