忍人（読み）しのびびと

精選版 日本国語大辞典

しのび‐びと【忍人】

〘名〙

① 人目を忍んで契った男、または女。人目をはばかりながら通って来る人。しのびづま。

※宇津保（970‐999頃）国譲上「密夫(みそかをとこ)といふ、訪はれためりかし。かうしのひ人設けたまめる人をも、二つなく思し騒ぐ」

② 世を隠れ忍ぶ人。隠者。隠遁者。世捨人。

③ ＝しのび（忍）の者

出典　精選版 日本国語大辞典

普及版 字通

【忍人】にんじん

残忍な人。〔左伝、文元年〕楚子、將(まさ)に臣を以て大子と爲さんとし、(こ)れを令尹(れいゐん)子上に訪ふ。子上曰く、～是の人や、(ほう)（蜂）目にして豺聲(さいせい)、人なり。立つべからずと。

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出典　平凡社「普及版 字通」