御腹(読み)おはら

精選版 日本国語大辞典 「御腹」の意味・読み・例文・類語

お‐はら【御腹】

〘名〙 (「お」は接頭語)
① ある人を敬って、その腹をいう語。
※虎明本狂言・二千石(室町末‐近世初)「其ことくはやう御はらのいさせらるるが、なを似させられてござる」
当人を生んだ女性生母。また、その女性から生まれた人。
随筆・巷街贅説(1855頃か)六「太政大臣家斉公御次男、御幼名敏次郎君、御腹押田氏女おらくの方」
③ 腹をお切りになること。切腹
三河物語(1626頃)三「天正六年 戊刁(つちのゑとら)御年廿にて、十五日に御腹を被成けり」

おん‐はら【御腹】

〘名〙 (「おん」は接頭語) ある人を敬って、その腹、また腹を切ることをいう語。
※読本・昔話稲妻表紙(1806)三「御腹(オンハラ)をすすめ申し、斬死するより外はなし」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

今日のキーワード

排外主義

外国人や外国の思想・文物・生活様式などを嫌ってしりぞけようとする考え方や立場。[類語]排他的・閉鎖的・人種主義・レイシズム・自己中・排斥・不寛容・村八分・擯斥ひんせき・疎外・爪弾き・指弾・排撃・仲間外...

排外主義の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android