デジタル大辞泉
「二千石」の意味・読み・例文・類語
じせんせき【二千石】[狂言]
狂言。由緒ある二千石の謡をみだりにうたった太郎冠者が、主に討たれようとするが、太刀を振り上げる手つきが先代そっくりだといって主を泣かせて許される。
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じせん‐せき【二千石】
[1] (漢代、郡の太守の祿が二千石であったところから) 地方長官をいう。にせんせき。
※
菅家文草(900頃)四・対鏡「正五位雖
レ貴、二千石雖
レ珍」
※文明本節用集(室町中)「劉向夏侯勝明達過レ人不レ堪レ持レ重不レ過二二千石(ジセンセキ)一〔朝野僉載〕」
[2] 狂言の曲名。各流。太郎冠者が都ではやっているといって二千石の謡をうたう。主は、太郎冠者が我が家にいわれのある謡をみだりにうたったと怒り、刀に手をかけるが、その姿が先代そっくりだという太郎冠者の
ことばに父を思い出し、冠者を許す。
にせん‐せき【二千石】
〘名〙 (中国、漢代の郡の太守の祿が二千石であったところから) 地方長官。知事。じせんせき。にせんごく。
※本朝文粋(1060頃)二・意見十二箇条〈
三善清行〉「故漢宣帝云、与
レ朕共
レ理者。其唯良二千石乎」
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