御回・御巡(読み)おまわり

精選版 日本国語大辞典 「御回・御巡」の意味・読み・例文・類語

お‐まわり ‥まはり【御回・御巡】

〘名〙 (「お」は接頭語)
① (主食のまわりの物の意で) おかずをいう女房詞。おめぐり。
※皇太神宮年中行事(1192)二月「傍官机大饗。居半筥。御廻八種。簣盛御汁菓子等在之」
② 役送(やくそう)に参ずること。
※御湯殿上日記‐永祿一二年(1569)八月一日「御さか月にもあさかれいにも御まはりなし」
③ 同心、目明(めあか)し、また、医者などが、その職務のためにまわってあるくこと。
※雑俳・柳多留‐一〇(1775)「お廻りを気をつけやれと角くをなり」
輪姦
※雑俳・柳多留‐四七(1809)「にくまれた下女お廻りにとらわれる」
⑤ (御巡) 巡査。警察官。おまわりさん。
真景累ケ淵(1869頃)〈三遊亭円朝〉一「駈けて行く途中で巡査(オマハリ)に出会(でっくわ)しても」
⑥ ぐるっとまわること。特に、犬などが、ぐるぐるまわる芸当。また、その芸当をやらせる場合のかけ声。
※落語・猫の忠信(1897)〈六代目桂文治〉「然んなにチンチン…かい、お廻りお預けは何(ど)だい

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