彼きり(読み)あれっきり

精選版 日本国語大辞典 「彼きり」の意味・読み・例文・類語

あれっ‐きり【彼きり】

〘副〙 (「あれきり」の変化した語)
① =あれきり
俳諧師(1908)〈高浜虚子〉四六「渥美へもあれっきり挨拶にも行かず」
② =あれきり
新世帯(1908)〈徳田秋声一九「如何(どん)なって、畢竟(つまり)あれっ限(キリ)人間だがね…」

あれ‐きり【彼きり】

〘副〙 (「あれぎり」とも。遠称の代名詞「あれ(彼)」に助詞「きり」が付いて一語化したもの)
① (多く下に打消の語を伴って) あの機会最後として。あの時だけで。あの時以来。あれっきり。
怪談牡丹燈籠(1884)〈三遊亭円朝〉四「あれぎり参りませんものですから」
② あれ以上のことはなく、あの程度であるさま。あれっきり。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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