精選版 日本国語大辞典 「形勢戸」の意味・読み・例文・類語
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… 宋代以降は官吏やその親属の家を官戸と呼び,普通の庶民と区別することが一般的となった。唐代後半から在地の地主や有力者が行政事務の末端を引き受け重要な役割をになうようになり,形勢戸と呼ばれ官戸と併せて官戸形勢戸あるいは形勢官戸として地域社会における支配勢力となった。その範囲は現任の文武官をはじめ,徴税や官物輸送その他の職役を負担する戸や胥吏(しより)にまで及び,彼らは5段階の戸等制で1,2等の上等戸であった。…
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[宋・元]
11世紀前半,北宋中期のある文献では,一つの県で土地を所有している家は3000戸,その約3分の1の1000戸が地主の家であった。読書人として儒教的教養を修得し,科挙試験に応ずるのは多くの場合この地主の子弟であったが,合格して高官となる者を出し,官戸(かんこ),形勢戸(けいせいこ)と呼ばれる家は100戸から200戸,あるいはそれ以上であったという。本来地主の家は社会秩序のかなめとして国家から重視されていたが,同時に地方官府とその財政を支えるための多額の金銭的支出をともなう労役,すなわち徭役(ようえき)を国家から賦課されていた(役法)。…
※「形勢戸」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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