弁天堂(読み)べんてんどう

日本歴史地名大系 「弁天堂」の解説

弁天堂
べんてんどう

[現在地名]京北町大字栃本

栃本とちもと集落西方の弁天芝べんてんしば杉木立の中にある。方四間余の建物で、堂内に半身大の弁才天像を祀り、傍ら大黒天・毘沙門天像を安置する。

伝説によれば治承年間(一一七七―八一)平氏討伐の密議に加わって鬼界きかいヶ島に流された宇都うつ庄を領した藤原成親の息成経が、はるかに厳島いつくしま(現広島県佐伯郡宮島町)の弁才天に神助を祈願しまもなく帰京を許された礼に、自ら弁才天を彫って当地に祀ったという。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

世界大百科事典(旧版)内の弁天堂の言及

【竹生島】より

…1558年(永禄1)全島が火災にあったが,1602年(慶長7)豊臣秀頼が片桐且元を普請奉行とし,島内の伽藍を復興した。このとき造営された本堂(弁天堂)は明治初年の神仏分離の際,都久夫須麻神社の本殿として引き渡され,宝厳寺としては1942年弁天堂を再建した。また観音堂は西国三十三所第30番の札所として有名である。…

※「弁天堂」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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