建直・立直(読み)たてなおし

精選版 日本国語大辞典 「建直・立直」の意味・読み・例文・類語

たて‐なおし ‥なほし【建直・立直】

〘名〙
① たてなおすこと。家屋などを、それまでのものをこわして新たに建てること。改築
明治の光(1875)〈石井富太郎編〉二「家の持退き建直しは、自費でするとは聞こへぬ事じゃか」
② 壊れたり乱れたりなどしている物を、もと状態にすること。また、正常な状態に改め直すこと。
※宇津保(970‐999頃)国譲中「もろともにいりおはするを、北方など見給て、おどろきて、御几帳たてなをしなどす」

たて‐なお・す ‥なほす【建直・立直】

〘他サ五(四)〙
① 建てかえる。家屋などを、それまでのものをこわして新たに建てる。改築する。
※寛永刊本江湖集鈔(1633)一「古くて破れた歟、又焼けたを立て直した歟」
② 改めて、もとの状態にする。改めて態勢を整え、向かう態度をとる。改め直す。
※金刀比羅本保元(1220頃か)上「敵と聞定しかば、〈略〉緒をしめて馬の足たてなをし」

たて‐なお・る ‥なほる【建直・立直】

〘自ラ四〙
① それまでの家屋をこわして新たに建物が建つ。改築される。
咄本・軽口露がはなし(1691)一「何と、六波羅の堂が立(タテ)なをるか」
② 以前のように改まる。直ってもとの状態になる。立ち直る。
※保元(1220頃か)下「自然世もたてなをらば、父の意趣をもとげ」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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