広見寺(読み)こうけんじ

日本歴史地名大系 「広見寺」の解説

広見寺
こうけんじ

[現在地名]秩父市下宮地町

下宮地しもみやじ町の北端羊山ひつじやま丘陵が西に張出した南向きの山麓に位置する。大林山と号し、曹洞宗本尊は釈迦三尊。開山は天光良産で明徳二年(一三九一)創建といい、天正一九年(一五九一)朱印地高一〇石を与えられたという(風土記稿)。享保一八年(一七三三)の火災で堂宇灰燼に帰したが、元文四年(一七三九)再興した(郡村誌)。「風土記稿」によると門前百姓四軒、末寺三六を有する秩父地方の大寺で、鎮守妙見白山稲荷の三社合殿。明応二年(一四九三)八月銘の無縫塔が残され、境外仏堂には秩父札所一七番観音堂(定林寺)・同一八番(神門寺)がある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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