広津村(読み)ひろつむら

日本歴史地名大系 「広津村」の解説

広津村
ひろつむら

[現在地名]吉富町広津

現吉富町の中央部に位置し、北は小犬丸こいぬまる村。山国やまくに川左岸の平坦地に立地する。豊後の大友氏の北上に伴い、弘治三年(一五五七)六月一八日に山田安芸守隆朝は「広津」を攻撃したが、杉因幡守勢・宇佐郡衆・野仲鎮兼勢らが防戦し、隆朝は退却している(年月日未詳「某覚書」永弘文書/大分県史料六)。天正一五年(一五八七)豊臣秀吉による九州出兵にあたり、三月八日の毛利輝元書状写(萩藩閥閲録二)に輝元は同月一〇日に広津へ陣替えするとある。同年一〇月、黒田長政が宇都宮城井鎮房に大敗したのを契機に、宇佐・下毛しもげ上毛こうげ三郡に反黒田氏の国人一揆が起こり、長政はうまたけ(現犀川町)を出て広津に本陣を置いたという(黒田長政記)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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