広・弘(読み)ひろめる

精選版 日本国語大辞典 「広・弘」の意味・読み・例文・類語

ひろ‐・める【広・弘】

〘他マ下一〙 ひろ・む 〘他マ下二〙
① その勢い、範囲を広くする。豊かにする。盛大にする。啓発する。
書紀(720)神武即位前己未年三月(熱田本訓)「誠に、皇都(みやこ)恢廓(ひらきヒロメ)大社(をほとの)を規摹(はかりつく)るべし」
※物の見方について(1950)〈笠信太郎〉イギリス「少しばかり我々の見聞をひろめることからはじめてみよう」
② 世間に知れ渡るようにする。普及させる。
※書紀(720)推古三年五月(岩崎本訓)「此の両の僧、仏の教(みのり)を弘演(ヒロメ)て並に三宝の棟梁と為る」
※続日本紀‐天平宝字八年(764)九月二〇日・宣命「それ人として己が先祖の名を興し、継ぎ比呂米武止(ヒロメムト)念はずあるはあらず」
③ 幅、面積、範囲などを大きくする。広げる。
※古活字本毛詩抄(17C前)一七「地を広められたと云か」

ひろ‐・む【広・弘】

〘他マ下二〙 ⇒ひろめる(広)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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