帳切(読み)ちょうぎり

精選版 日本国語大辞典 「帳切」の意味・読み・例文・類語

ちょう‐ぎり チャウ‥【帳切】

〘名〙 (「ちょうきり」とも)
江戸時代家屋敷などの売買に際し、買主が町村役人に届け出て、家屋敷の台帳名義書換をすること。
※諸川船要用留(17C中‐18C中)「船質証文之事 〈略〉右何船致帳切、無異儀相渡し可申候」
② 破産して財産を人に譲り渡すこと。
浮世草子諸道聴耳世間猿(1766)四「家屋敷も売はらひ帳切の席より」

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「帳切」の意味・わかりやすい解説

帳切
ちょうぎり

江戸時代,都市における家屋敷の売買に伴う土地台帳上の名義書換えの手続をいう。売買証文の授受にあたり当事者は帳切を申請し,町役人はそれにより台帳上の当該部分に切張りして新しい持主の名を記入した。その際,帳切銀と称する手数料がかかった。

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