市崎村(読み)いちざきむら

日本歴史地名大系 「市崎村」の解説

市崎村
いちざきむら

[現在地名]東村市崎

東は福田ふくだ村、北西大沼おおぬま村。村の北の台地は古代の榎浦えのうら流海の湾入部で、福田貝塚・古墳群に接する。「将門記」に「而ル間、介良兼ハ兵ヲ調ヘ陣ヲ張リ、承平六年六月廿六日ヲ以テ、常陸国ヲ指シテ雲ノ如ク涌キ、上下ノ国上総下総ヲ言フナリ、ヲ出ヅ。(中略)所々ノ関ニ就カズ、上総国武射郡ノ少道ヨリ、下総国香取郡ノ神前ニ到リ着ク。ノ渡ヨリ常陸国信太郡ノえさきノ津ニ着ク。其ノ明日ノ早朝ヲ以テ、同国水守みもりノ営所ニ着ク」とある前ノ津は榎浦津にあたり、神崎こうざき(現千葉県香取郡)から約一里を隔てた対岸の当地に擬せられているが(大日本地名辞書)幸田こうだ付近にあてる説もある(将門地誌)

中世東条とうじよう庄に属し、江戸時代は天領で、元禄郷帳の村高は六三六石余。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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