精選版 日本国語大辞典 「差詰・鎖詰」の意味・読み・例文・類語
さし‐つ・む【差詰・鎖詰】
[1] 〘自マ下二〙
② 矢を次々につがえる。やつぎばやに矢をつがえる。
③ 気絶する。
※滑稽本・魂胆夢輔譚(1844‐47)三「此男は気の狭い性ぶんゆゑ〈略〉伯母の便を聞ぬと申してさし詰(ツメ)ました」
[2] 〘他マ下二〙
① (「さし」は接頭語) 動きがとれないように追いつめる。
※曾我物語(南北朝頃)一「くまんとのみにて、さしつめむすべば、すててぬけ」
② (「さし」は接頭語) 決めつける。結論づける。
※京大二十冊本毛詩抄(1535頃)一「君の悪をさしつめて云へばわるいほどに」
③ (「さし」は接頭語) 物の中やすき間などにはめ入れる。さしこむ。
※漢書列伝竺桃抄(1458‐60)第一六「さやにさしつめて其ままをいたで」
④ (鎖詰) 門戸や錠などをとざす。かためる。さしかためる。
※両足院本山谷抄(1500頃)三「じゃうをさしつめられて居て、出うず様もないは」
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