新撰 芸能人物事典 明治~平成 「川上 音二郎」の解説
川上 音二郎
カワカミ オトジロウ
- 職業
- 新派俳優 興行師
- 本名
- 川上 音吉
- 生年月日
- 文久4年 1月1日
- 出生地
- 筑前国博多(福岡県 福岡市)
- 経歴
- 裁判所給仕、新聞記者などを経て、自由民権運動に参加。明治20年歌舞伎俳優に加わって京都で出演、ついで大阪落語家の桂文之助に弟子入りし、“浮世亭○○”と名乗って高座に出、22年オッペケペー節で人気を得た。24年堺で書生芝居を旗揚げ、27年東京に進出し、戦況報告劇「日清戦争」が大当たりをとる。29年妻の貞奴とともに神田三崎町に川上座を興し、新派劇の創始者となった。32年から欧米巡業も積極的に行ない、36年には“正劇”と称して「オセロ」などの西洋劇を紹介した。40年俳優を引退、以後、興行師に専念。劇場の建設、女優の養成、児童演劇の実践、興行制度の改革など、演劇近代化の先駆者として活躍した。明治32年に一座がパリで録音した日本人の声を収めた最古のレコードが、平成9年米国ブリガム・ヤング大学のスコット・ミラー准教授により復刻された。
- 受賞
- パリ勲三等芸術勲章 ベルギー芸術大学上演記念章
- 没年月日
- 明治44年 11月11日 (1911年)
- 家族
- 妻=川上 貞奴(新派女優)
- 伝記
- 団菊以後女優の誕生と終焉―パフォーマンスとジェンダー江戸・東京の中のドイツ明治人のお葬式もうひとつの文士録―阪神の風土と芸術近代演劇の扉をあける―ドラマトゥルギーの社会学文学近代化の諸相〈4〉「明治」をつくった人々川上音二郎―近代劇・破天荒な夜明けふくおかの人物〈1〉 広田弘毅,川上音二郎シカゴ日系百年史 伊原 青々園 著池内 靖子 著ヨーゼフ・クライナー 著,安藤 勉 訳此経 啓助 著河内 厚郎 著井上 理恵 著小笠原 幹夫 著松永 伍一 著北川 晃二,江頭 光 著伊藤 一男 著(発行元 青蛙房平凡社講談社現代書館沖積舎社会評論社高文堂出版社朝日新聞社光文館シカゴ日系人会,PMC出版〔発売〕 ’09’08’03’01’00’99’99’88’87’86発行)
出典 日外アソシエーツ「新撰 芸能人物事典 明治~平成」(2010年刊)新撰 芸能人物事典 明治~平成について 情報