岩田川(読み)いわたがわ

精選版 日本国語大辞典 「岩田川」の意味・読み・例文・類語

いわた‐がわ いはたがは【岩田川】

(「いわだがわ」とも) 和歌山県南西部を流れる富田(とんだ)川の、上富田町あたりを流れる中流呼称中世には熊野権現のみそぎの川だったといわれている。
平家(13C前)二「麻の衣を身にまとひ、沢辺(さわべ)の水をこりにかいては、岩田河の清き流れと思ひやり」

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日本歴史地名大系 「岩田川」の解説

岩田川
いわたがわ

片田の薬王寺かただのやくおうじ山中より出て東流し、岩田を通って海に注ぐ。半田はんだを経るので半田川ともいう。明治七年(一八七四)の三重県治一覧概表(樋田清砂氏蔵)に「岩田川、安濃郡薬王寺村ヨリ出テ、同郡湊田ニテ海ニ入ル、長サ凡三里半」とあり、明治一〇年の三重県統計表(三重県庁蔵)に「岩田川、水源安濃郡薬王寺村、流末同郡津興村ニテ海ニ注グ、三・一八里、橋数三」とある。「三国地志」に「相伝フ、安濃川古ヘ古河村ヲ経テ半田橋ノ下ニ至ツテ、半田川ト合流シテ海ニ入ル」とある。安濃川は津付近で大きな三角洲を形成し、数筋に分流していたらしく、切れやすい堤防からの水流もあったと伝える。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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