岩槻宿(読み)いわつきしゆく

日本歴史地名大系 「岩槻宿」の解説

岩槻宿
いわつきしゆく

[現在地名]岩槻市本町一―六丁目など

岩槻城下に置かれた日光御成道の四番目の宿。前宿は大門だいもん宿(現浦和市)で行程二里一一町。西方加倉かくら村を経、加倉口から城下惣構内に入った御成道市宿いちじゆく町を東進、久保宿くぼじゆく町を通過し、同町端で左折して渋江しぶえ町・田中たなか町を経て田中口で惣構外に出る。その先は元荒川右岸に達し、同川を渡河してつじ村に至る。その後北上を続け幸手さつて宿の手前で日光道中に合流する。当宿の機能は城下九町のうち市宿町と久保宿町が担っていたが、他の七町も「脇宿七ケ町」とされ、両町の定助郷となっていた(元文五年「岩槻宿古事新来之覚書」勝田家文書)。このため岩槻宿は城下九町の総称としても用いられ、宿高は九町分の町高を含んでいた。宿村大概帳によると宿高は三千一七二石余、地子免許四万二千一四五坪、宿内町並一七町一〇間。天保一四年(一八四三)改の宿内惣家数七七八・人数三千三七八。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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