岡田追分遺跡(読み)おかだおいわけいせき

日本歴史地名大系 「岡田追分遺跡」の解説

岡田追分遺跡
おかだおいわけいせき

[現在地名]草津市追分町

牟礼むれ(二二一・三メートル)から北へ派生する丘陵先端部に立地する奈良時代から平安時代にかけての遺跡。付近一帯には周囲の条里遺構とは異なる正東西・南北方向の地割が東西約一三町、南北二―三町にわたって認められる。昭和五〇年(一九七五)の発掘調査で、五八棟に及ぶ数多くの掘立柱建物跡をはじめ、一〇ヵ所以上の柵跡井戸跡、製鉄工房跡などが発見された。建物群は五―六ヵ所に集中して存在し、a群と名付けられた一群は一二棟前後の重複する建物が検出されたが、建物の方位・空間の取方などから、一時期には五棟前後で一群を形成していたと考えられている。b群も九棟前後の建物で一群を形成していたようである。

建物配置に最もまとまりをみせているb群について詳細にみると、九棟の建物はすべて同一方向に沿って建てられ、納屋とみられる一棟を除きすべて南北棟に配置され、南端に一基の井戸をもつという構成であった。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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