山階村(読み)やましなむら

日本歴史地名大系 「山階村」の解説

山階村
やましなむら

[現在地名]多度津町山階

三井みい村の西、天霧あまぎり山の東麓に位置する。「道隆寺温故記」応永二一年(一四一四)の条に「多度郡山階県春日大明神遷宮執行」とある。なお天文一四年(一五四五)七月吉日の道者職売券(来田文書)にみえる「山志なの志やう里」は当地のことか。寛永国絵図では弘田ひろた郷に属し、寛永一七年(一六四〇)の生駒領高覚帳では高一千八九五石余、同一八年の山崎領小物成帳には綿八二匁二分とある。明和八年(一七七一)の「多度津藩記録」によると二〇三石余が永捨りで生高一千四五六石余、田畝一〇〇町四反余・畑畝四町二反余・居屋敷五町七反余。「西讃府志」によれば租税は米六九〇石余・大麦三石余・小麦一石余・大豆一二石余、家数二八六・人数一千八六(男六〇二・女四八四)、牛一一二・馬七、常盤ときわ(漑田一五町余)など池八、泉一、堰一〇。

山階村
やましなむら

[現在地名]亀岡市あさひ町 山階

北と東は山に沿い、西は印地いじ村、南を三俣みまた川が流れる。水田西方から印地村の北にかけて広がる。

桑下漫録」に高四〇〇石、戸数七八、亀山藩領、五穀は上品で、そのほか諸品を作るとある。

三俣川は美濃田みのだ村・山階村・すぎ村および青戸あおと(現船井郡八木町)などの灌漑用水の大部分をまかなっている。神吉かみよし(現八木町)の「谷より流出原村谷川も落入故川上ハ水多有之、夥しく土砂流出る川ニ山階美濃田堺ニハ川幅六十間斗も有之水ハ次第ニ下を潜五六間下ニ埋樋有て美濃田山階等の用とす、仍常ハ此辺ニハ水なし河原也下ニ至りてハ青戸村西田村を通て西田村の西端より大川(大堰川)ニ落る西田村ニ川はば二間斗なり」と「桑下漫録」に記す。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

土砂災害

大雨や地震が誘因となって起こる土石流・地滑り・がけ崩れや、火山の噴火に伴って発生する溶岩流・火砕流・火山泥流などによって、人の生命や財産が脅かされる災害。...

土砂災害の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android