山県農場(読み)やまがたのうじよう

日本歴史地名大系 「山県農場」の解説

山県農場
やまがたのうじよう

[現在地名]矢板市上伊佐野・下伊佐野・平野

明治一三年(一八八〇)一月、小松彰・渋沢喜作・益田教・渋沢栄一の名で栃木県令鍋島幹に対し、一二ヵ村の入会慣行のあった上伊佐野かみいさの村・平野ひらの村の原野七六七町余の牧場開設拝借願(国会図書館蔵三島通庸文書)が出された。同時に拝借年限は二〇年とすること、拝借料は免除のうえ賦税も免除とすること、経営継続の場合には一反歩につき金一〇銭で払下げることを内容とした手続も行われた。しかし渋沢栄一の牧場計画も種々の事情で中止となり、牧場予定地は山県有朋に譲られ、山県は明治一七年に借地の許可を受け、同一九年に上伊佐野・下伊佐野・平野にわたる原野の払下げを受けた。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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