山東(兵庫県)(読み)さんとう

日本大百科全書(ニッポニカ) 「山東(兵庫県)」の意味・わかりやすい解説

山東(兵庫県)
さんとう

兵庫県東部朝来郡(あさごぐん)にあった旧町名(山東町(ちょう))。現在は朝来市の東部を占める一地区。三方を山に囲まれた山東盆地にあり、地名もそれに由来する。旧山東町は1954年(昭和29)梁瀬(やなせ)町と粟鹿(あわが)、与布土(ようど)の2村が合併して成立。2005年(平成17)朝来、生野(いくの)、和田山(わだやま)の3町と合併して市制施行、朝来市となる。西流する与布土川の沖積低地水田が分布する。古くから絹織物、酒造業が発達し、JR山陰本線、国道9号、312号、427号が通じる交通の要地であることから、近年工業誘致に成功した。メリヤス織のグンゼ(株)と関連工場が多い。朝来群山県立自然公園の主峰、粟鹿山(962メートル)は眺望に優れ、山麓(さんろく)に県立「青年の山」、粟鹿神社がある。

[二木敏篤]

『『山東町誌』全3冊(1984~1992・山東町)』

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